本物をつくるー建築現場から Vol.031

土屋ホーム 圭幌エリア

ニセコのコンドミニアム14棟を施工するリーダー

 平成3年の開設以来、多くの施工技術者を現場に送り出している当社の企業内訓練校アーキテクチュアカレッジ。約30年前に第1期生として同校を修了した技能士たちは現在、40代半ばとなり、熟練の棟梁や指導員として各地の現場で腕を振るっています。
 今回ご紹介するその第1期生の一人、佐々木英之職長を訪ねたのは、北海道有数のリゾート地として海外からも注目されている虻田郡ニセコ町。蝦夷富士と呼ばれる羊蹄山の美しい山容を望むコンドミニアムの建設現場です。佐々木職長はここにズラリと建ち並ぶ14棟の施工の指揮を任されています。20代から40代までの幅広い年齢増の技能士10数人と、関連業者が流動的に携わる現場。社員として育成しているベトナム出身の若い技能士たちの姿もあります。

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臨機応変な対応が求められる仕事ですが、佐々木職長の豊富な経験が物を言って、先行5棟の躯体が立ち上がったころには、人員のやりくりも円滑に進み、工事は軸道に乗るようになりました。
「仕事をする上では人間関係が第一。皆が気持ちよく働けるよう和を大切に」と現場の雰囲気づくりにも余念のない佐々木職長。その柔軟な対応力は、20代半ばから本州各地への異動で積み重ねた経験で培われたものでしょう。札幌圏で指導員の下で修業した後、宮城県、長野県、群馬県、栃木県など異動回数は10回ほどにも。地元の人たちとの交流を楽しみつつ地域に馴染んでいきました。

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 良好な人間関係を築くために心がけているのが、後輩技能士とのコミュニケーションです。特に若い技能士には、意識的に声をかけるようにしているとのこと。「元気か」という何気ない一言が大切なのだと言います。また、年上の自分が上から目線にならないように気を付けているとも。そんな棟梁は、本拠地を離れて施工に精を出す技能士たちには、頼もしい存在であるに違いありません。
その後、大きな窓から美しい風景を望めるコンドミニアムが全棟完成となりました。