本物をつくるー建築現場から Vol.038

土屋ホーム 圭幌エリア

私たち「チームクロス」にお任せください!

 土屋ホームでは、企業使命感と技術をしっかり身に付けた技能者を育てるため、1991年4月、企業内職業訓練校「土屋アーキテクチュアカレッジ」(北広島市大曲)を開校しました。毎年、高校卒の新入社員10余人が入校し、近年は2〜3割が女性です。そこで2016年、同校での訓練を修了した女性社員に内装で活躍してもらおうと、クロス(壁紙)に特化した「チームクロス」を組織。おおむね4人編成で、札幌および近郊の現場のクロス貼りを担当しています。

人間力を養い、一人前の職人に

 チームクロスの立ち上げから関わる生産部の鈴木恵一次長は、一級施工管理技士などの有資格者で北広島工場長も兼務。「入社しこれまで学んだことを元に、指導・教育に努めています」と語り、「親の気持ちで接しています」とも。鈴木次長はチームクロスの面々に、社会人としての常識を持ち土屋ホームの企業使命感で仕事に取り組むよう説き、能力・個性に応じた課題を提供。小さな成功体験を積み重ね失敗を恐れず挑戦するよう導く姿勢に、職人育成の気概が伺われます。

正確、迅速、美しくがモットー

 クロス貼りは仕上げの作業ということもあり、「出来栄え」が一目瞭然です。柄入りクロスであれば柄合わせが必要で、柄に合わせた割り付けをしなければなりません。また、糊付け作業では、糊の中に糊の塊やごみなどの異物を混入させないよう注意して糊の状況を見、クロスの種類に合わせて分量を調節します。裁断にも貼り付けにも正確さが求められ、常に神経を使います。
 現チームクロスのリーダー格の橋本と牧は、チームクロス3期生。同4期生の青木・阿部と共に月当たり3〜4軒の現場を担当しています。「きれいで当たり前。速さも求められる仕事なので、もっと頑張って熟達し、お客さまに喜んでいただける家づくりをしていきたいです」と橋本。
 「〝こんな小さな手で貼ってくれているの〞とおっしゃって、私の手を握ってくださったお客さまの優しさに泣きそうになったことがあります」と牧。頭を使い、全身を使って作業を行うクロス貼りの仕事は、決して楽ではありません。それだけに、やりがいがあり、喜びもひとしおのものがあります。
 「土屋ホームのチームクロス」に憧れて入社した青木と阿部は、メンバーの一人として責任を全うするとともに、「早く先輩に追いつきたい」という強い思いを胸に技能向上に励んでいます。

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(左上)橋本 朱夏さん:作業現場にお越しになったお客さまが、私たちが貼ったクロスをご覧になって喜んでくださることが一番うれしいです。
(左下)牧 和佳奈さん:クロス貼りの仕事には集中力と細やかな配慮が求められますが、それが出来栄えにしっかり反映されるところが魅力です。
(右上)青木 菜恵さん:難しい柄入りクロスを貼り終え、先輩に「きれいに貼れたね」とほめていただいたとき、うれしくて涙がこぼれました。
(右下)阿部 真実さん:実家(土屋ホームで建築)に「一億の住まいと財産」が毎号届き、そこで紹介されていたチームクロスにひかれて入社しました。