本物をつくるー建築現場から Vol.041

土屋ホーム 圭幌エリア

仕上がりに反映する仕事への愛と誇り

 北海道をはじめ、全国各地のお客さまの家づくりをお手伝いさせていただいている土屋ホームの建築現場は、春夏秋冬、大切な建材を風雨や寒気から守りながら、速やかに、安全に、丁寧に作業を進めています。
 3月に入ってもまだ雪が降り積もる札幌の新築工事現場では、現場責任者で指導員の國田隆広職長の指揮の下、若手技能士3人が気候のよい時季と変わらぬ身のこなしで技量を発揮しています。

 「お客さまの明るい未来のための家づくりをお手伝いする大工は、お客さまの笑顔が見られる、素晴らしい仕事」と語る國田職長は、若手技能士が信頼される大工になるには、「大工の仕事をもっと好きになり、仕事への誇りを持つことが大切」と考え、魅力が実感できる指導を心掛けています。
 腕がよければ、不愛想でも通用した時代がありましたが、仕事をスムーズに進めるには、やはりコミュニケーション力が欠かせません。國田職長は誰に対してもユーモアを交えて語り掛け、心を開いて話しやすい雰囲気を作ります。そのバックボーンにあるのが、大工として担当する範囲だけでなく、外壁や設備にまで及ぶ広い知見。常日頃、いろんな職種、いろんな立場の人と語らって培った幅広い知識が、至るところで生かされます。

「何年経ってもいい家」、うれしい感想が励みに

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 ものづくりが大好きで、何事においても100点を目指して努力を重ねてきた國田職長。赴任地・現場ごとに貴重な思い出が多々あるそう。中でも、2011年3月、出張先の仙台市の現場で体験した東日本大震災は鮮明に覚えていると言います。「完成間近の現場にいたのですが、立っていられないほどの揺れでした。余震も続きましたが、建物に地震の影響は見られず、ほっとすると同時に、高い耐震・制振性能を実感しました。ビスをきちんと打ち、固定すべきところはしっかり固定するといったように、丁寧な仕事の成果でもあると思いました」
 建築現場に足を運ばれたお客さまの気持ちをくみとって、施工に反映するのも現場責任者の仕事。國田職長は、竣工後、お客さまに招かれることがあり、「何年経っても、いい家だなぁ」とお褒めの言葉をいただいたことも。お宅におじゃますると、突き付け(木材と木材をピッタリ付ける)などについ目が行き、お宅全体を点検したくなるのも仕事熱心の表われと言えるでしょう。

お客さまの笑顔が私たちの一番の喜び

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 自分が工事に携わった建築物が何十年という歳月を経て存在し、そこにはいつも、お客さまの笑顔がある…。この喜び、感動こそ、仕事の糧となるもの。國田職長は、釘一本一本をしっかり打ち込む姿、ごみを出さずきれいな現場を保つ姿をとおして、若手技能士に大工職人としての心得を伝えます。
 「彼らには伸びしろしかありません! だからずっと先を見て、成長していってもらいたいです」
 國田職長は、大事なことこそ、最高の笑顔で語ります。