
その背景には、「構造の縛り」「仕様の縛り」「施工技術の縛り」など、住宅会社ごとに異なる設計・施工上の制約が関係している場合があります。
マイホームの設計方法は主に3種類あり、それぞれ自由度やメリット・デメリットが異なります。「自由設計」と「本当の自由設計」の違いについては、「自由設計」って自由じゃないの?希望が叶わない「自由設計」と理想に近づける「本当の自由設計」の違いでご紹介しました。
この記事では、自由設計の注文住宅でも希望通りにならない場合がある理由を、具体的なケースとともに解説します。また、住宅会社によって設計の自由度に違いが生まれる背景と、土屋ホームの注文住宅ブランド「CARDINAL HOUSE(カーディナルハウス)」が目指す「本当の自由設計」についてもご紹介します。
●窓と扉の選択制限明るいリビングにするため「窓を大きくしたい」、出入りをしやすくするため「引き戸にしたい」と希望を伝えたところ、「窓のサイズは変更できません」「ここには開き戸しか設置できません」と言われた。
さらに、デザインや色も選択肢が決められていたため、好みに合うものがなく、その中から選ぶことになった。
●配置を変更できない柱や壁大空間のリビングに憧れ、「柱はできるだけなくしたい」「この壁をなくしたい」と希望を伝えたところ、「構造上、この柱は必要です」「この壁はなくすことができません」と言われた。
●2階のボリュームが変えられない日々の手入れのしやすさや、将来的な2階の使用頻度を考えて「2階は少しコンパクトにしたい」と希望を伝えたところ、「1階と2階の面積比率は決められた範囲から選ぶ必要があります」「総2階建てのプランのみ対応しています」と言われた。
●キッチンや洗面化粧台など住宅設備の制限毎日使う場所だからこそ、水回りにはこだわりたいものです。SNSなどで見つけたキッチンや洗面化粧台を採用したいと希望したところ、「標準仕様以外の設備には追加費用がかかります」「指定されたメーカー・商品の中から選ぶ必要があります」と言われた。
●多層構造の制限床の高さに変化をつけることで空間を緩やかにゾーニングした事例を見て、「ダウンフロアやスキップフロアを取り入れたい」と希望したところ、「この構法ではつくることができません」「構造上、対応できません」と言われた。
●造形の制限SNSで見た、パントリーの入り口に設けられた柔らかな印象の垂れ壁に憧れ、「垂れ壁をアーチ型にしたい」と希望したところ、「アーチ型には対応できません」「施工はできますが、希望通りの形状に仕上げることが難しい場合があります」と言われた。

フルオーダーの自由設計でありながら、なぜこのような制約が生まれるのでしょうか。
「自由設計」といっても、採用している構法・工法や標準仕様、施工体制などは住宅会社によって異なります。そのため、実際にどこまで自由に設計できるかにも違いがあります。
ここからは、住宅会社ごとに異なる「縛り」が生まれる代表的な背景をご紹介します。
①「構造の縛り」
住宅会社によって、採用している構法・工法は異なります。住宅には、木造軸組工法や2×4工法、2×6工法、鉄骨造、RC造などさまざまな構法・工法があり、それぞれ建物を支える仕組みが異なります。
そのため、採用する構法・工法によって、柱や壁の位置、開口部の大きさ、空間の広さなどに一定の制約が生じる場合があります。
なぜ「構造の縛り」があるの?
●住宅性能を確保するため
間取りやデザインの自由度だけでなく、耐震性や断熱性などの住宅性能を確保することも、住まいづくりでは重要です。
例えば、大きな窓を設けたり、柱や壁を少なくして大空間をつくったりする場合にも、建物に必要な耐震性を確保する必要があります。そのため、希望する間取りやデザインによっては、構造上の制約が生じる場合があります。
●コストを抑えながら品質を安定させるため
住宅会社によっては、使用する部材の寸法や種類、間取りのルールなどを一定の範囲に設定することで、生産や施工の効率化を図っています。
また、部材を規格化してまとめて仕入れることで、建築コストを抑えやすくなるメリットもあります。
一方、決められた規格を組み合わせて設計する仕組みの場合、その範囲を超える間取りや形状には対応できないことがあります。
②「仕様の縛り」
キッチンや洗面化粧台、浴室などの住宅設備、床材や建具などの建材についても、住宅会社によって選択できるメーカーや商品が異なります。
多くの住宅会社では、あらかじめ住宅価格に含まれる設備や建材を「標準仕様」として設定しています。
なぜ「仕様の縛り」があるの?
●住宅設備・建材を安定した価格と品質で提供するため
住宅会社は、住宅設備メーカーや建材メーカーとの取引によって商品を仕入れています。特定のメーカーや商品をまとめて仕入れることで、仕入れ価格を抑えたり、施工方法を統一したりしやすくなります。
一方、取引のないメーカーの商品や標準仕様以外の商品を採用する場合には、追加費用が発生したり、取り扱いができなかったりする場合があります。
③「施工技術の縛り」
図面上では設計できる形状でも、実際の住まいとして仕上げるためには、それを形にする施工技術が必要です。
特に、アーチ型の垂れ壁や造作家具、ニッチなど、現場で加工してつくるものは、施工する職人の経験や技術が仕上がりに影響します。
なぜ「施工技術の縛り」があるの?
●安定した施工品質を確保するため
住宅会社は、年間に多くの住宅をさまざまな地域で施工しています。
そのため、一棟一棟を同じ職人が担当することはできません。施工者によって仕上がりに差が生じないよう、施工方法や仕様を一定の範囲に設定している住宅会社もあります。
その結果、特殊な加工や造作については、施工品質を安定させるために対応範囲を限定している場合があります。
このように、住宅会社ごとの「縛り」は、単純に自由度を制限するためだけに設けられているものではありません。住宅性能の確保や品質の安定、コストの抑制など、それぞれに理由があります。
一方、採用する構法・工法、設備や建材の仕入れ体制、施工体制は住宅会社によって異なるため、同じ「自由設計」と呼ばれる注文住宅でも、実際の設計自由度には違いが生まれます。

ここまで、住宅会社ごとの「縛り」によって、自由設計の注文住宅でも一定の制約が生じる場合があることをご紹介しました。
土屋ホームの注文住宅ブランド「CARDINAL HOUSE(カーディナルハウス)」では、こうした制約をできるだけ少なくし、お客さま一人ひとりの希望に寄り添う「本当の自由設計」を目指しています。
●土屋ホーム独自の「BES-T構法」で間取りの自由度を向上土屋ホームでは、独自の「BES-T構法」を採用しています。また、一棟一棟の建物に合わせて構造計算を行い、必要な耐震性を確認しながら間取りを検討します。
構造上必要な強さを確認したうえで、柱や壁の配置、開口部などを一邸ごとに検討することで、住宅性能と設計自由度の両立を目指しています。
「BES-T構法」の詳細紹介ページ
●住宅設備や建材を幅広いメーカーから選択土屋ホームでは、キッチンや洗面化粧台などの住宅設備、床材や建具などの建材について、特定のメーカーに限定していません。
住宅設備や建材を組み合わせた複数の仕様パッケージを用意していますが、その中から選ぶだけでなく、「キッチンだけは別のメーカーにしたい」「床材には特にこだわりたい」など、お客さまの希望に合わせて幅広いメーカーや商品から検討できます。
選択する商品によって追加費用が必要になる場合はありますが、メーカーの制限をできるだけ設けないことで、一人ひとりの好みや暮らし方に合わせた住まいづくりをご提案します。
また、土屋ホームは創業以来、多くの住まいづくりに携わってきました。これまで培ってきた施工経験やノウハウを活かし、さまざまなメーカーの住宅設備や建材を取り入れた住まいづくりに対応しています。
●大工を自社で育成
自由な設計を実際の住まいとして形にするためには、設計だけでなく、それを実現する施工技術も重要です。
土屋ホームでは、大工を育成するための独自の教育体制を設け、家づくりに必要な知識や施工技術を継承しています。
また、自社育成の大工以外が施工を担当する場合にも、施工に携わる協力会社と土屋ホームの家づくりに関する知識や施工基準を共有する機会を設け、施工品質の維持・向上に取り組んでいます。

マイホームを検討する際には、「注文住宅」や「自由設計」という言葉だけで判断するのではなく、その住宅会社で「何ができて、何ができないのか」を契約前に確認することが大切です。
希望する間取りや窓の大きさ、1階と2階の床面積、キッチンや洗面化粧台などの住宅設備、床や建具などのデザイン。まずは、自分たちが家づくりで叶えたいことや、譲れない条件を整理してみましょう。
そのうえで、希望する間取りやデザインが実現できるのか、採用したい住宅設備や建材を選べるのかなど、この記事でご紹介した内容を参考に、契約前に住宅会社へ確認することをおすすめします。
また、希望が実現できない場合には、「できない」という回答だけでなく、構造上の理由なのか、仕様や施工上の理由なのかを確認することも大切です。その理由を丁寧に説明し、別の方法やアイデアを一緒に考えてくれる担当者であれば、家づくりを進めるうえでの安心にもつながります。
住宅会社ごとに構法・工法や仕様、施工体制が異なるため、「自由設計」の自由度にも違いがあります。だからこそ、自分たちの希望に向き合い、納得できるまで相談できる住宅会社と、信頼できる担当者を見つけることが、理想のマイホームを実現するための大切なポイントです。
土屋ホームの「CARDINAL HOUSE」では、高い住宅性能を確保しながら、お客さま一人ひとりの希望に寄り添う「本当の自由設計」を目指しています。
「この間取りは実現できる?」「この設備を使いたい」「こんなデザインにしたい」など、家づくりで叶えたいことがあれば、ぜひお気軽に土屋ホームへご相談ください。
資料請求・無料相談・オンライン個別相談も随時受け付けています。