vol.64
AREA:長野県上高井郡

外観:道路側からの視線を抑えた窓の少ない外観デザインは、都市部はもちろん郊外でもプライバシーを重視する方に人気です。駐車場は車2台をゆったり停められる広さを確保し、車を降りてそのまま雨や雪に濡れにくく玄関ポーチへ向かえる動線は、信州の暮らしに寄り添った設計となっています。玄関ポーチの壁面や軒天に施された上質な木目調のデザインが、重厚な佇まいの中に自然の温もりをプラスしています。

土間:玄関ドアには木目調の重厚なデザインを採用しています。玄関ポーチから土間床が連続しているため、雨の日でも汚れを気にせず荷物の出し入れができ、日常使いのしやすさに配慮された動線です。

LDK:玄関ドアを開けると、仕切りのない大空間のリビング・ダイニング・キッチンが広がります。どこにいても家族の気配を感じられながら、それぞれが自分の時間も楽しめる、絶妙な距離感を生み出しています。無機質な床タイルと温かみのある木素材のコントラストが、空間に表情を与えています。

リビング:背の低いソファを選ぶことで天井がより高く感じられ、座ったときには包み込まれるような安心感を味わえます。グレージュの壁色とダウンライトによる柔らかな光が空間に奥行きをもたらしています。また、リビングの一角に設けたブラックのパネルと棚板は、空間を引き締める視覚的なアクセントとなり、お気に入りの小物を飾るギャラリーのような役割も果たしています。

キッチン:キッチンを「設備」ではなく、リビングの「家具」の一部として捉えたデザインです。ブラックのレンジフードや水栓が空間を引き締め、洗練された印象を与えています。余計な凹凸を抑えたフラットな天板はお手入れのしやすさと美しさを両立。ぐるりと回れるアイランド型の動線により家族での料理や配膳、片付けも自然に分担できます。キッチンに立つ時間が、作業ではなく家族との会話や自分を整えるひとときになる、そんな暮らしを想像させる空間です。

ユーティリティ:壁から壁までぴったりのワイドなカウンターは朝の混雑時でも家族がストレスなく並んで身支度ができます。下部は大容量の引き出し収納で生活感をスマートに隠し、右側のオープンシェルフにはお気に入りのフレグランスや厳選したアメニティを置きます。木目の質感とグレーの天板が、高級ホテルのような落ち着きを演出します。

手洗いコーナー&トイレ:タンクレストイレとシンプルを極めた手洗いボウルを採用。黒い水栓が空間を引き締めるアクセントになっています。円形のミラーを照らす柔らかな光は空間に奥行きを与え、夜間でも眩しすぎない配慮がなされています。あえて余白を残した壁面にアートを飾ることで、トイレを一息つくための「小さなギャラリー」へと昇華させています。

バスルーム:壁の全面を温かみのある木目調パネルで統一することで、まるで森林浴をしているような視覚的リラックス効果をもたらします。シャンプーなどをボトルごと壁面にマグネットで浮かせて収納するスタイルは、掃除のしやすさとデザイン性を両立させた設計です。

主寝室:余計な装飾を削ぎ落とし、木・布・光の質感で空間を構成されています。枕元の壁面に配された木のルーバーは空間に木の温もりと規則正しいリズムを与え、視覚的な安心感をもたらします。窓をあえて高い位置に配置することで隣家からの視線を完全に遮断し、朝は柔らかな光が天井を伝って降り注ぎ、心地よい目覚めを促します。床に近い位置で眠るスタイルは、天井をより高く感じさせ、空間全体にゆとりと落ち着きを生んでいます。

洋室:壁面には温かみのあるグレージュを採用し、床の明るい木目と調和させています。このトーンの統一が入室した瞬間に脳をリラックスモードへと切り替えます。扉や枠のラインをシンプルに抑えることで、空間に余計な「線」を作らず、広がりと静けさを強調しています。また、宇宙や自然を彷彿とさせる大型のアートパネルも配置。家具を最小限に絞った「余白」があるからこそ、こうした一点のアートが住む人の個性を際立たせます。

ウォークインクローゼット:扉を設けずどこに何があるか一目でわかる「見せる収納」は効率性とデザイン性を両立させています。ハンガーパイプを上下2段に使い分け、ロングコートからシャツまで効率よく配置。可動棚にはカバンや小物を美しく並べられます。突き当たりに設置された大型の姿見は空間を広く見せるだけでなく、その場ですぐにコーディネートを確認できる、忙しい朝に嬉しい配慮です。

テラス:外観からは想像もつかないほど開放的なテラスは高い壁や建物の配置によって、近隣や道路からの視線を一切気にしなくてよい設計です。室内と地面の段差を抑えたテラス設計はリビングの延長として機能します。お天気の良い日にはテーブルセットを出して「外ごはん」を楽しんだり、テラスでの晩酌やプロジェクターを投影しての屋外映画鑑賞など、夜の楽しみ方も無限に広がります。